わたしたちは、とかく敵の側ばかりに目が利くようになります。問題を探し、「敵」を分析し、何がうまくいかなくなるだろうかと心を煩わせる。そういう癖が、いつのまにか身についてしまうのです。

けれども主イエスは、敵の力について、実に興味深い言い方をなさいました。

「わたしはあなたがたに、へびやさそりを踏みつけ、敵のあらゆる力に打ち勝つ権威を授けた。だから、あなたがたに害を加えるものは、決してない。」 ルカによる福音書 10:19 (口語訳)

この情景に目を留めてください。何かを踏みつけるということは、それがすでに自分の足の下にある、ということです。

へびやさそりを探しに出かける必要はありません。それに心を奪われる必要もありません。ただ、神と共に自分の道を歩けばよいのです。行く手に何かが立ちはだかったなら、立ち止まるのではなく、踏み越えて進む。それだけのことです。

ここには、ギリシア語の (ウー・メー) οὐ μή — 「決して…ない」という強い否定の言い方が使われています。否定を二つ重ね、これ以上ないほど断ち切るような語勢です。口語訳がこれを「決してない」と訳しているのは、その強さを日本語に移すためです。あなたの安全には、ただし書きがついていません。

いちばん安全な場所は、前へ進んでいるその歩みの中にあります。神と共に歩いているとき、悪魔はいつもあなたの足の下にいるのです。踏みつけるとは、悪魔をじっと見つめることではなく、自分の行き先を見つめることです。

歩き続けてください。